介護の派遣|ノロウイルス対策~嘔吐物処理の仕方~
介護の派遣でも利用者が嘔吐したりすることに遭遇します。
しかし、介護の派遣は、事業所の感染勉強会などに参加する
ことがあまりないと思うのでどう処理したらいいのかわからない
ことが多いと思います。
自分の身を守るためにもなんとか少しくらいは処理の仕方を
頭に入れておきたいものですね。
処理の仕方は事業所によっては多少違いますが、
嘔吐物の処理の仕方を書いておきたいと思います。
- 準備するもの
- 次亜塩素酸ナトリウム調整液を作る
- 使い捨てのものを着用する
- 回収袋も2枚重ね
- 換気をする
- 処理従事者以外は立ち入り禁止
- 回収袋・処理セットは嘔吐物に近づけない
- 嘔吐物の処理へ入る
- グローブの外し方
- まとめ
準備するもの
嘔吐物処理に準備するものがたくさんあります。
下記のものがあれば準備は大丈夫でしょう。
- 調整容器
- 次亜塩素酸ナトリウム
※処理時には次亜塩素酸ナトリウム調整液
が1000ppm以上が必要 - 嘔吐物凝固処理剤
- ポリ袋
- ペーパータオル
- 使い捨てグローブ
- 使い捨てマスク
- 使い捨てガウン
- 使い捨てシューズマスク
- 使い捨てヘッドカバー
- 段ボール
- 使い捨てヘラ・または厚紙のようなもの
勤務している事業所によっては準備されているものが
違います。準備されているものは何か確認しておきましょう。
次亜塩素酸ナトリウム調整液を作る
1000ppmって何%なの?
1/1000で0.1%になります。
ハイターなどのキャップはだいたい20~25mlなので
1リットルにキャップ1杯くらいです。
濃度に注意
市販の塩素系消毒液には1%~12%程度のものがあります。
濃度が5%なら希釈倍率50倍で20ml
濃度が10%なら希釈倍率100倍で10ml
と言った感じなるので確認が必要です。
作り置きはできるのか?
時間が経つと効力が減少するので
作り置きはしない方がいいです。
使い捨てのものを着用する
使い捨てのヘッドカバー・マスク・グローブ・ガウン
シューズカバーを着用します。
この時、グローブは2枚重ねで着用します。
回収袋も2枚重ね
嘔吐物を回収する回収袋も2枚重ねで使用します。
回収袋だけだと上手く嘔吐物を中に入れられないかも
しれないので、
段ボールに回収袋をかぶせたものがあれば
作業がやりやすくなります。
作業がすぐにできるように回収袋の
口を広げて準備しておきましょう。
換気をする
嘔吐物を処理する場合は、エアコンの電源をOFFにして
窓を開けるなど換気を十分に行います。
処理従事者以外は立ち入り禁止
嘔吐物を処理する人以外は立入禁止にして
嘔吐物に近づけないように配慮をします。
回収袋・処理セットは嘔吐物に近づけない
回収袋・処理セットを嘔吐物に近づけると
回収袋・処理セット自体が汚染されてしまうので
近づけないようにします。
嘔吐物の処理へ入る
- 汚染が広がらないように嘔吐物の外側から嘔吐物を吸水性の
あるペーパータオルで全体を覆います。 - 嘔吐物と同じ量の次亜塩素酸ナトリウム調整液を
静かにかけて、10分以上放置します。 - 嘔吐物凝固処理剤がある場合はふりかけて固めます。
- 使い捨てペーパータオル、または汚物処理用ヘラ
などで外側から内側へ先ほどのペーパータオルを
静かに取り除きます。
※この時、嘔吐物がある場所をこすり
すぎると汚染が広がる危険があるので注意。 - 取り除いたもの、使用したヘラなどを回収袋へ入れます。
- 一枚目のグローブを外して回収袋へ入れます。
- 次亜塩素酸ナトリウム調整液で浸したペーパータオル
でシューズカバーの表面を拭きます。 - 次亜塩素酸ナトリウム調整液を浸したペーパータオルを
新たに用意して床に敷いてシューズカバーをしたまま
その上に乗り足踏みをします。 - 回収袋内に次亜塩素酸ナトリウム調整液を内容物が
濡れるくらい全体的に入れます。 - 回収袋の口をしっかりと縛ります。
- 10の回収袋を新しい回収袋へ入れます。
- 再び嘔吐物があった場所をペーパータオルで覆い
次亜塩素酸ナトリウム調整液を静かにかけます。10分間放置。
※壁が汚染された場合は次亜塩素酸ナトリウム調整液を浸した
ペーパータオルを貼り付けます。 - 11の回収袋へ入れます。
- さらに次亜塩素酸ナトリウム調整液を浸したペーパータオルで
嘔吐物のあった場所を外側から内側に拭いて行きます。
※壁の場合は上から下へ拭きます。
※嘔吐物は広範囲に広がるので広めに拭いておきます。
(嘔吐物から4mくらいの範囲。壁の場合は床から2m以内の範囲が目安) - 床、壁を水で拭きます。
- シューズカバー、グローブ、ガウン、マスク、ヘッドカバーを順に外し
回収袋へ入れます。
※まとめて回収袋へいれず、外したらその都度回収袋へ入れます。 - 回収袋の内側を触れずにしっかりと口を縛り、ゴミへ出す。
- 感染防止のため処理従事者は手洗い・うがいを行う。
グローブの外し方
グローブを普通に外すと、手が汚染されてしまいます。
例えば
- 右利きなら、左のグローブを袖の方から裏返しで丸めます。
- 丸めたものを右手に持ち、右手のグローブを袖の方から
裏返しながら、先ほど丸めたグローブを包みます。
このようにすれば手の汚染を防げます。
まとめ
いきなり嘔吐物処理をしようと思ってもできない、あらかじめ
手順を頭に入れておく。
また勤務する事業所によってはマニュアルがあると思うので
それも確認しておく。