ホーン・ヤール重度症分類の覚え方~目指せ介護福祉士!介護の派遣で時給UP~
第29回介護福祉士国家試験からなんだか問題の傾向が変わって
アタフタした人がたくさんいると思います。
私も第29回を受験しましたが、あれっ?過去問にこんな問題
でたっけ?と頭を抱えてしまいました。
その中の一つであるホーン・ヤール重症度分類を取り上げてみたい
と思います。
ホーン・ヤール重症度分類とは
パーキンソン病の方の運動機能を5段階にわけたものです。
1967年にホーンとヤールが医学雑誌「Neurology」内の論文で
パーキンソニズムの重症度分類として用いたのが最初だそうです。
厚生労働省の生活機能障害度と合わせて知っておいたほうがいいでしょう。
ホーン・ヤール重症度分類 | 生活機能障害度 | ||
---|---|---|---|
Ⅰ | 「一側性パーキンソニズム」体の片側にだけ、手足の震え(安静時振戦)や筋肉のこわばり(筋強剛・固縮)、動きが鈍くなる(緩慢)が見られるが、症状は軽症。 | Ⅰ | 日常生活、通院にほとんど介助を必要としない。 |
Ⅱ | 「両側性パーキンソニズム」体の左右両方に安静時振戦や筋強剛、動作緩慢などの運動症状が見られる。日常生活や仕事に多少の障害があるが行うことは可能。 | ||
Ⅲ | 「軽~中等度パーキンソニズム」バランスが悪くなる(姿勢反射障害)と小刻み歩行やすくみ足(歩行障害)が見られる。介助なしで生活ができ、職業によっては仕事が続けられる。運動症状は軽~中等度。 | Ⅱ | 日常生活、通院に部分的な介助が必要になる。 |
Ⅳ | 「歩行は介助なしで辛うじて可能」立ち上がりや歩行はどうにか可能である。しかし、日常生活が1人では困難であり、あらゆる面で部分的な介助が必要。運動症状は中度~重度。 | ||
Ⅴ | 「歩行には介助が必要」自力で歩行だけでなく立つことも不可能で、車いすが必要になる。ベッドで過ごす時間が長い。 | Ⅲ | 日常生活に全面的な介助が必要で、自分だけで歩行・起立が不可能。 |
※パーキンソニズムとは「パーキンソン病と似た症状」を意味する言葉。パーキンソニズムを指す疾患には、神経変性疾患(パーキンソン病を含む)、薬物の副作用、脳炎、一酸化炭素中毒、多発脳梗塞、マンガン中毒などがあるそうです。
ホーン・ヤール重症度分類の覚え方
上記の表を暗記するっていってもなかなか大変ですよね。
なので簡単にして
- 片方
- 両側
- バランスが悪くなる(姿勢反射障害)
- 一部介助必要
- 全介助必要
と先に覚えてしまいましょう。
その後で、例えば3なら
バランスが悪くなる+小刻み歩行+すくみ足…と付け足ししながら
覚えていくといいかもしれません。
パーキンソン病の原因・症状も知っておく
ホーン・ヤール重症度分類だけを覚えても
パーキンソン病の事をしっかりと理解しておかないと
いざ問題を解答しようと思ってもこの言葉なんだっけ?
みたいなことが起こるかもしれないのでパーキンソン病の
症状について知っておくことも大切かと思います。
パーキンソン病の原因
私も知らなかったので調べてみたら、脳内に
「αシヌクレイン」というタンパク質が蓄積して
それが「レビー小体」という物質に変化して脳に影響を
与えるからだと考えられています。
パーキンソン病の人の中にレビー小体認知症である方が
たくさんいらっしゃるのも納得できますね。
ということで、
介護福祉士国家試験では、
パーキンソン病に関連のある認知症はどれか?
みたいな問題が出た時、知っておいたら有利だと
思います。
パーキンソンの4大症状
- 安静時振戦
身体の力を抜いた安静時に筋肉が収縮して震えがでる症状 - 筋固縮(筋強剛)
身体の筋肉が強ばって固くなってしまう症状 - 緩慢(無動・寡動)
動作の一つ一つが小さく鈍くなる症状(小刻み歩行など) - 姿勢反射障害
身体のバランスがとれなくなる症状
パーキンソンの自律神経症状
- 便秘
- 頻尿
- むくみ
- 立ちくらみ
- 冷え
- 多汗
- 体重の減少
- 性機能障害
その他のパーキンソン症状
運動症状が先?非運動症状が先?
これも介護福祉士国家試験のいやらしい問題で出てきそうですが、
パーキンソン病の症状は身体が上手く動かない運動症状が出てくる前に
便秘・頻尿などの自律神経症状やうつ病などの精神症状が先に出てくる
ケースが多いと言われています。
パーキンソン病って遺伝とか関係あるの?
遺伝も関係あるそうですが、全体の5%~10%くらい
だと言われているそうです。
その他にストレスや生活習慣の乱れ、
加齢や老化などが原因になると言われてます。
老化と言っても50歳以上の方の発病が多く、
上記の一つ一つが重なり合ってパーキンソン病の
発病率が上がるそうです。