介護の派遣で30万円の給料!?人間関係もそこそこ良くなる働き方

自身の介護の派遣の経験を通して、給料や社会保険はどうだったのか、難しい人間関係をどのようにそこそこやってきたか書いてみたいと思います。

介護の利用者のわがまま|どうすればいいのか?派遣や正社員でも未経験者にとっては恐怖ですよね。

介護の仕事、未経験者や経験が浅い方は、
これからたくさんの『利用者のわがまま』に
出会うと思います。

最初はどうしたらいいかわからないですよね。
ベテランの介護士もわかる人は少ないでしょう。

でも少しだけお話できる事があります。
何かのヒントになればと私の経験を書いてみました。

 

あんたのパシリではないよ

あれやって、これやって!

私あの人嫌いだから、お風呂一緒に入るの嫌!

どうして私だけ扱いが違うの!ひどいじゃない!

あの婆さんうるさいどっかに追いやってくれ!

…と未経験で介護の仕事を始めると
いろんなわがままに対応することになります。

毎日そんなことに付き合っていると
もう勝手にしてよ~。あんたのパシリじゃないよ~。

と正直思ってしまいます。

一番困る「今から帰る」

認知症の利用者が「今から帰る」と言えば、
なんとか忘れるまで対処はできそうですが、

問題なのは、認知症ではない利用者が
「今から帰る」と言った時…

何でここへ連れてこられたのかわからない…
俺はまだ家で生活できる…
家族は私の事なんてどうでもいいのよ…
ここの宿泊代は高いんだろ?そんな金ねぇのに
なんで入っちまったんだ…

と話を聞いてみたら返ってきそうです。

本当に対応に困ります。

具体的な解決策なんてないかもしれない

利用者のわがままにはどうすることもできない
内容の事があります。

利用者一人一人のわがままについて
具体的な解決策を考えていたら疲れてしまいます。

未経験者の方は最初、こういったわがままに
親身になって傾聴して行くことでしょう。

しかし、利用者のペースに引きずり込まれないように
注意が必要です。

最悪の場合、介護の仕事のイメージが悪くなり、
辞めてしまうことになります。

じゃあどうしたらいいの?

私の経験上、わがままを言う利用者は心が寂しさで
いっぱいの人が多いと思います。

わがままを言う事で自分に注目させるというか
表現できない自分の中の寂しい気持ちを
わがままに変換させているというのか、

上手く言えませんがそんな感じがします。

私の場合は、

「わがままをずっと言わせている」

ことの方が多いです。

ある程度わがままを言わせて、コミュニケーションを
とっていくと利用者側に私に対する信頼感が高まり、
穏やかになっていくことが多かったです。

わがままを介護士にぶつけることで信頼できるのか
試しているようでした。

介護拒否の佐藤さん

現在勤務している事業所では、佐藤さん(女性 93歳)
という方がいらっしゃいます。

入所直後から介護拒否が始まり、やりたい放題。

まともに歩けないのに歩き回り転倒。
危ないので介助しようとすると『邪魔だ』と拒否。

他利用者の居室に入り寝てしまう。
迷惑されている方がいるのでやめてくださいと
いっても『私の勝手だ!放っておいてくれ』という事を聞かない。

介護士のことは『人殺し』扱い。
夜間になると『私を殺せ』と叫び、他利用者からクレーム。

当然夜勤帯では何をするのかわからないので、
介護士の休憩はなくなりました。

この状態が3か月続きました。

まずは落ち着かせることから始まった

もうどうしようもなかったので
精神を安定する薬を医師に処方してもらって
落ち着かせることにしました。

与薬して2~3日すると不穏状態が少しずつなくなりました。

すると、まともな会話が出来るようになったのです。

落ち着いたことでわかったこと

佐藤さんが精神的に落ち着き会話ができたことで、
佐藤さん自身の中にある『闇』みたいなものが
出てきたのです。

事前情報では聞いていなかったのですが、

どうやら家族からDVを受けていたようでした。

そのせいなのか人を信じられなくなっていて
自分の目の前にいる人は全員『人殺し』に
なっていたのです。

危ないところは介助しあとは自由にしてもらった

DVを受けていたのはわかったので、
立位が困難なのでトイレ使用時とかは危険です。

そういう所は介助して、あとは自由に過ごしていただき
『今自分がいる場所は安全なのだ』と認識してもらう
ようにしました。

佐藤さんはまだ人を疑いながら自由にしていましたが、
次第に笑顔を出すようになりました。

『すまないね』という言葉が聞けた

それから一か月経過し、完全に不穏な状態がなくなり
ました。

私が夜勤勤務の時、佐藤さんのトイレ介助をする
ことがあって、

『佐藤さん最近の気分はどうですか』

と尋ねると、

『別に楽しい事があるわけではないけど、落ち着いて生活できてるよ
今まで色んな事言ってすまないね』

という言葉が返ってきました。

その後も数分会話すると、佐藤さんは自分自身を分析されたのか

『人への恐怖で自分自身を制御できなかった』

と仰っていました。

利用者のわがままってこんなに奥が深いんだと気づかされた
瞬間でしたね。

ただ寄り添う事が非常に大切かもしれない

上記において、私はたいして特別なことをしていません。
やった事と言えば、

『信頼されるまで待ち、ただ寄り添った』

ということでしょうか。

逆に佐藤さんの不安を取り除かず、ケアをしようと
していたら、もっと事故が起こり、

結局、お互いの信頼関係が構築できなかったかもしれません。

利用者も人間ですから、自分の居場所が欲しかったの
でしょうかね。

私の経験で気づいたことが正解ではありませんが、
介護未経験の人や経験が浅い方のヒントになれば幸いです。

まとめ

利用者のわがままはとっても面倒。

だけど、そのわがままには理由がある。

その利用者によってどうなるかはわからないが、
『信頼されるまで待ち、ただ寄り添う』
ことで利用者のわがままが改善されることがある。